
片目のキーパー
農業部部長3年の増田康介です。
未熟な文章ではありますが、これまでのサッカー人生や、自分の経験、苦労、そして高川学園で学んでいることについて、自分なりの言葉で綴らせていただきます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。
私は福岡県北九州市で育ちました。サッカーを始めたのは6歳の頃です。きっかけは友達に誘われて初めて練習に行ったことでした。その時、「早くサッカーがしたい」と両親に何度もお願いし、わがままだった自分を両親は受け入れてくれて、サッカーを始めることができました。
しかし、サッカーを始める前に、自分の人生の中で大きな経験がありました。
それは、2歳の頃に網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)という目のがんを患ったことです。生きるために、右目を摘出するという大きな決断をしました。今でも片目が見えない状態で、義眼を装着してプレーしています。
周りと比べると不利な状況でプレーしているため、「両目が見えていたらもっとできたのに」と思うこともありました。しかし今では、自分のように片目でサッカーを続けている選手は少ないと気づき、この経験をマイナスではなくプラスに捉えられるようになりました。
誰しも人生の中で、大きな決断を迫られる時があります。私はそれを幼い頃に経験しました。苦しいこともたくさんありましたが、それを乗り越えて今もサッカーを続けられています。
自分と同じ病気や悩みを抱えている人がいると思います。そんな人たちは苦しい時や周りから何か言われることがあるかもしれません。そんな時も、自分自身この経験ができているのは限られた人にしかできない経験だと思っています。
みんなより不自由なことやうまくいかないことがあると思いますがそんな時自分は、「俺ならやれる」といつも心に言い続けています。どれだけ不自由であってもめげずにやり続ければいつかチャンスは巡ってきます。
自分もその可能性を信じて日々やり続けています。
この経験を通して、命や身体の大切さを強く感じています。これからは、自分と同じような境遇の人を支えたり、この経験を多くの人に伝えたりすることで、決して無駄にしない人生にしたいと思っています。
小学生の頃は、今とは違い、自由気ままに何も考えずサッカーを楽しんでいました。キーパーを始めたきっかけは、小学4年生の時にコーチから「キーパーをやってみないか」と声をかけてもらったことです。
キーパーは後ろから声を出し、チームを救う存在だと知り、「やってみよう」と思いました。最初は上手くいかないことの方が多かったですが、諦めずに続けた結果、小学5年生の大会では最優秀キーパー賞をいただくことができました。その時、初めて「キーパーは楽しい」と思いました。
中学生になると、宗像市のFCグローバルに入団しました。簡単に入れるチームではなく、セレクションを受けて合格し、入団することができました。
1、2年生の頃は順調でしたが、中学3年生になって初めて「勝負の世界は甘くない」と痛感しました。スタメンを年下の選手に奪われ、「すぐ取り返せる」と軽く考えていましたが、現実はそう甘くありませんでした。
そこからは、上手くいかないことの方が多く、苦しい1年を過ごしました。今振り返ると、「もっとできたはずだ」と後悔することばかりです。応援してくれていた両親にも、期待に応えることができず、恩返しもできないまま中学最後の1年が終わってしまいました。
私は小さい頃から高校サッカー選手権を見るのが大好きでした。中学1年生の冬、初めてテレビで高川学園の試合を見て、大きな衝撃を受けました。そして、「自分もあの舞台に立ちたい」と強く憧れるようになりました。
それからは高川学園の試合を見に行くことも増え、両親に「高校はどうするの?」と聞かれた時、真っ先に高川学園の名を告げました。
「あの選手権のピッチに立ち、自分が出場して優勝したい」
その思いを胸に、高川学園への入学を決めました。
入学後の1年目は、厳しい練習に必死についていく毎日でした。しかし、一度も公式戦のメンバーに入ることはできず、練習試合でも最後の方に少し出場するだけで、何もできないまま1年が終わってしまいました。
2年生になると生活にも慣れ、自分に何が足りないのかを少しずつ考えられるようになりました。初めて公式戦に出場したのはBoostリーグでした。1試合だけの出場でしたが、緊張して何もできず、自分の実力不足を痛感しました。
それからは、「もっと成長しなければいけない」と思い、毎日努力を積み重ねる日々を送っています。
そして最後の1年。
新チームが始まってから、自分の中で決めていることがあります。
それは、
「毎日の努力と積み重ねを怠らず、1日1日を無駄にせず、選手権メンバーに入る」
という目標です。
そのために、残りの1年を誰よりも必死に、死に物狂いで努力し、まずはAチームを目指して頑張ります。そして、今まで支えてくださった方々や両親に、結果で恩返しができるよう最後までやり切ります。
そして最後は、必ずみんなで日本一を獲ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、日頃より高川学園サッカー部へ温かいご支援・ご声援をいただき、本当にありがとうございます。結果で恩返しができるよう、これからもチーム全員で全力を尽くしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
